パグの飼い方

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パグについて

パグの歴史

パグははるか昔中国に存在していたという記録のある古い犬種です。その後欧州各国に広まりました。経緯や他の犬種との関わりなどは、今のところは解明されていません。パグは基本的に国ごとで付けられた名称で呼ばれています。

現在は芸能人の愛犬、テレビ、コマーシャル、アニメのキャラクターなどでも人気があります。ただし、好みが分かれます。

パグの種類

パグはがっちりしていて筋肉質です。滑らかな毛並み、しわくちゃの顔が特徴です。耳は前に垂れたボタン耳と、耳の穴が見えるローズ耳があります。しっぽは巻いています。鼻が短いため、いびきをかいて寝る子が多いです。
胴は短くスクエアな体型で、胸が深く足はまっすぐ、2重に巻いた尾を背負っていることが理想です。体高は20cm~25cm・体重は6.3kg~8.1kgが理想で、メスはオスより若干小柄です。正面を向いた目はやや離れた位置に付き、黒く、大きく丸いです。シワは明確で深く、左右対称が好ましいとされています。
被毛の公認カラーはフォーン、シルバー、ブラック、アプリコット、非公認では白とブリンドルがあります。

パグの初歩的な知識

子犬:子犬の頃の愛らしいしぐさは見ていて飽きることがありません。(パグ愛好家の間では)パグは遺伝性疾患が多い犬種なので、信頼できるブリーダーから譲ってもらうといいです。両親、兄弟など見せてもらい、罹ったことのある病気なども聞いておくべきです。初めて子犬を迎える場合は、最初のワクチン接種から10日ほど過ぎるまでは室内で過ごし、他の犬との接触は避けるべきです。眼は大きいので傷をつけないよう、遊ぶ場所に危険物がないか、多頭飼いする場合は互いの爪で傷がつかないよう爪切りも定期的に行ってください。

成犬:心身ともに充実して繁殖可能な時期を迎えます。パグは頭が大きいので自然分娩が難しく、帝王切開になることが多いです。パグは麻酔に弱い傾向がありますので繁殖はお勧めできません。繁殖を考えるなら、獣医さん、ブリーダーに聞くことをお勧めします。

高齢:真っ黒だった顔にも白髪が混じり、動きも緩慢になって寝ている時間が増えます。加齢とともに代謝が落ちてきますので、若い頃よりも太りやすいです。良質な高齢犬用のフードを与え、体重管理に気を配りましょう。加齢によるドライアイにも注意し、できましたら目薬を定期的にさしてください。

パグの性格

陽気で遊び好きです。愛情深くて飼い主を喜ばせることが得意です。気が優しいので、子どもの遊び相手にも最適です。常に人といることを好みます。しかし、我慢強い性格です。知らない人に対する警戒心が低く、誰にでもなつく子が多いです。また、吠えることも少ないです。

パグのしつけ方

褒めると伸びるタイプです。トレーニングする時は、ご褒美のフードをあげるなどして、できた時は思い切り褒めてあげてください。子犬は床に置いてある物はおもちゃにして良いものだと判断します。齧ったことを叱るより、できる限り不要な物は片付けましょう。歯の生え変わり時期(生後4ヶ月~6ヶ月)にはアキレス、専用のおもちゃなどを与えてください。おもちゃは噛みちぎって喉に詰めないようなものを選んでください。病院や目を離す時はケージトレーニングが必要になります。ケージは安心して休める場所になるように、ケージに入るとフードを与えるなどして、良いイメージを植え付けるに訓練してください。

パグは小型であっても噛む力が強く、本気で噛まれるとひどい怪我を負うこともあります。じゃれ遊びで手に甘噛みをさせ続けると、手は噛んで良いものと思ってしまいます。甘噛みしてきたら、低い声でダメといって噛まないようにする訓練をしてください。幼い頃から主従関係を明確にするようにしてください。犬の要望を安易に聞き入れていると主従関係が逆転する可能性があります。ドアを開けて欲しい、抱っこして欲しいなどと要求してきた場合は、一旦お座りをさせたり、OKを出すまでドアの向こうに通さないことを意識してください。社会生活を営む犬は、リーダーが決まっていないと精神的に不安定になることが多く、自らがリーダーとなって群れをコントロールしようとします。しつけは一貫した態度、家族間で決めたコマンド用語(待て、お座りなど)を使い、できるだけ犬を混乱させないことが重要です。

パグについて

パグの健康管理

品種改良により、極端な短吻になったといわれているパグは、頭部や気管に遺伝性疾患が出やすいといわれています。主治医の他にも救急病院やセカンドオピニオンも見つけておく必要があります。あらかじめペット保険に加入しておくことをオススメします。パグは食いしん坊でおねだり上手いといわれているため、おやつを過度に与えすぎてしまうことがあります。パグは肥満になりやすく体型もがっちりしているので、太ると身動きが鈍くなることが多く、四肢にも負担がかかります。ですので、運動で痩せさせることが難しくなるので、ダイエット食を与えることをお勧めします。

目の病気

眼球の収まっている部分が浅いパグは、頭部に強い衝撃を受けた時など眼球が飛び出してしまうことがあります。(眼球突出)症状は瞼が閉じられない程度に突出したものから、完全に眼窩から外れてぶら下がってしまうこともあります。慌てて戻そうとすると眼球や神経を傷つけますので、触らないようにしてください。眼球が乾かないよう生理食塩水か清潔な水道水で湿らせた布で顔を覆い、病院へ連れて行くことをオススメします。先に病院へ連絡を入れておきましょう。

呼吸系

パグは軟口蓋が厚く気道が狭くなっています。軽い運動でもすぐ息が上がり、呼吸が荒いです。暑い場所での運動や、過度に興奮させないよう注意しましょう。眠っている時にはいびきをかきますが、音が大きい場合は生まれつき鼻の穴が狭まっている鼻腔狭窄の可能性もあります。症状が重い場合は鼻孔を広げる、軟口蓋を切除する、気管の切開などの手術が必要です。

逆くしゃみ

逆くしゃみとは鼻孔から連続的に空気を吸い込む発作性呼吸のことです。何の前ぶれもなく急に苦しそうに鼻を鳴らすので、初めて見る人には嘔吐しかけているように見えるかもしれません。ですが、吐くようなことはなく、数十秒で症状は治まります。特定のツボをマッサージすると症状が軽減することもあるようです。

脳の病気

壊死性髄膜脳炎:原因不明で治療法も確立されていない難病です。パグに多いのでパグ脳炎と呼ばれています。症状を和らげる延命治療は可能ですが完治はできないようです。初期段階では運動失調や視力障害を発症し、最終的には脳が壊死を起こし死に至ることもあります。

歯の健康

生後3、4ヶ月頃から乳歯が抜け、7ヶ月にはすべて永久歯に生え変わるといわれています。まれに乳歯がいつまでも抜けず、永久歯が斜めに生えるなどして噛み合わせがおかしくなるケースもあるようです。一般の検診も兼ねて適度な時期に永久歯のチェックをしてもらう必要があります。定期的な歯磨きも歯石の沈着予防に役立つようです。

関節や骨格

肥満による椎間板ヘルニア、遺伝的に膝蓋骨脱臼も多い犬種です。歩き方に異常を感じたら、早めの受診をオススメします。

パグのお手入れ方法

普段のお手入れはブラッシングで抜け毛やホコリを取り、被毛の手触りが悪くなったら入浴させてあげましょう。耳の中や顔のシワに皮脂汚れがたまりやすく、雑菌の繁殖から皮膚炎を起こすことがあるようです。蒸れやすい梅雨時から夏場、高齢期や病気などで免疫力が落ちたときも皮膚炎を発症する可能性があります。汚れや臭いが気になる前に定期的(夏場2週間に1回、冬場1ヶ月に1回程度)に入浴させましょう。入浴の後はよく乾かしてください。耳の中やシワの間は乾きにくいので、綿棒などで水分をしっかり取り除くことを心掛けましょう。

餌の与え方

乾燥フードを与える場合、そのまま与えるのではなく水分も加えて与えてください。犬もそれぞれ食べ方があり、落ち着いて食べるパグや急いで食べるパグなど性格によるものや、空腹状態で急いで食べる場合など様々ですが、急いで乾燥フードを食べる時、餌が喉に痞える場合があります。その時が一番事故に繋がりやすく危険です。乾燥フードを与える時は必ず水も一緒に同じ容器に同時に入れてください。だいたいフードが水でひたひたになる位に加えてください。パグ犬が急いで餌を食べる時は1~2分もかからないと思いますので餌を食べ終わるまでジッと見守ってやってください。親犬は子犬時代のように乾燥フードをお湯でふやかす必要はありません。体重にあった適量を1日のグラム数を決め、その量を朝昼晩あるいは朝晩に分けて与えてください。欲しそうにしてるからと言って餌を与えると与えすぎで肥満になり体調に不具合が生じますから注意してください。

散歩のさせ方

お散歩は、ワクチンを2回目(獣医さんによっては3回)の接種後2週間したらお散歩デビューしてください。最初は抱っこして外に慣らすようにしてください。はじめ子犬はだいたいリードは嫌いなので、リードは家の中で訓練してください。お散歩の訓練はフードで行い、進むことができたらオーバーに褒めてください。外に出ることが日常化し、怖さが薄れてきて心の壁を破ることができれば、あとは簡単です。室内で走り回っていた時と同じように外でも動き回れることができます。どこにでもいかないようにリードは短く持ってコントロールしましょう。最初の躾が肝心です。

パグは暑さに極端に弱いので、夏の日中の散歩はNGです。舗装道路上に犬を連れ出すときは自分の手で必ず路上温度チェックをしてください。近年の夏は熱中症になり易いほど温度や湿度が高いので注意してください。

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